第7回・四角いジャングル

 さて、今回はボクシング漫画について描いてみようと思います~。昨日の夜も「あしたのジョー」と「リングにかけろ」を読み返して復習しときました(笑)では、まずはボクシング漫画の金字塔「あしたのジョー」について書いてみたいと思います。

 多分、日本国民で「あしたのジョー」というタイトルを知らない人は、ほとんどいないと思います。「あしたのジョー」は2部構成で、宿敵・力石の死で第1部が終わり、あまりにも有名なラストまでが第2部の「四角いジャングル編」となっています。

 第1部は、ジョーがボクシングに出会い宿命のライバル・力石と出会い、宿命の対決までが描かれているのですが、魅力的な脇役の存在がドラマに深みを与えています。エリートから落ちぶれ後にヤクザの用心棒に身を落とすウルフ金串や、あまりにも有名な「鼻からうどん」を出したマンモス西などが個人的に大好きです。

 ですが、力石の人気には誰も勝てないでしょう。漫画キャラが死んで実際に葬式が執り行なわれたのは最初で最後ではないでしょうか。人気を決定ずけたジョーとの試合前の減量シーンです。力石が自らジム内の一室に閉じこもるのですが、あまりにも苦しくて水を求めて部屋から脱出するシーンで、普通はボクシングジム(特に近代的な白木ジムでは)にあるはずが無い丸太でドアを破るシーンは衝撃でした。

 まさにカリスマの力石の死は伝説となり、第2部のジョーの戦いは「北斗の拳」で言えば拳王・ラオウ様死後のケンシロウと重なります。そんな中で登場するのがカーロス・リベラです。私的には、このカーロスが1番好きです(2番はヤクザのゴロマキ権藤)

 無冠の帝王と言われたカーロスとジョーは死闘を演じ、力石戦以来、打てなくなっていたテンプル(頭部)を打てるようになり、大きなターニングポイントとなるのでした。ですが、カーロスは直後の世界チャンピオン・ホセ・メンドーサとの試合で開始数秒でコークスクリューパンチを叩き込まれKO負け。しかも、パンチドランカーとなってしまい変わり果てた姿になってしまいます。「あの、閃光のようなジャブが見る影もない」というジョーのセリフは涙を誘います。

 そして、物語は最終局面を向かえ、過酷な減量を強いられた金竜飛、物理法則を無視したマレーシアの野生児・ハリマオとの対決を経て、ホセとの最終決戦を迎え、激しい戦いの果てに衝撃の「真っ白」となるラストシーンとなるのでした。愚弟は、ホセの髪が真っ白になっているシーンで爆笑していました。

 本格ボクシング漫画として「あしたのジョー」と並ぶ歴史的巨編が「はじめの一歩」でしょう。現在も連載中で既刊65巻も出ている大河漫画です。ひたすらにリアルティを追求した描写とギャグも面白い総合的に優れた漫画です。なんと言っても、主人公・一歩と同じジムの鷹村や青木、木村にも見せ場が用意されいて脇役なのに充分に見せ場が出来ています。これは、例えるなら「あしたのジョー」でマンモス西がタイトルマッチするようなものでとても画期的だと思います。

 まだまだ完結が見えてこない連載は、一歩と宿敵・宮田との対決へ加速していますが意外に実現しないかな?とも、ヘッポコ予想します(笑)最終的には、伝説の世界チャンピオン・リカルド・マルチネスとの決戦になるとは思いますが、どんな展開になるのか期待大です。

 魅力的なライバルキャラも多数登場するのですが、私は「浪速のロッキー」こと千堂が好きなので、これからの活躍に期待してます。ちなみにRYOは大のロシア好きなので当然に「ホワイトファング」ヴォルグが大好きなのが面白いです。あと、一歩のジムの会長の鴨川さんの過去のエピソードを通読した愚弟が素で涙を流したのには驚愕しました。この話しは、コミックで46巻前後の話でマジ泣きできる話しです。かなりお奨めです。

 ここまで書くのに主観を入れ過ぎたのか、字数の予想を遥かに超えてしまったのでメインとして書く予定だった「リングにかけろ」に関する話しは次回の第8回で書こうと思っているのでお楽しみに~!(軽い次回予告)


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